大会委員長 加賀谷晴美 ・ 廣田純子
このたび、2026年11月28日(土)・29日(日)に、日本キャリア・カウンセリング学会第31回大会を開催することになりました。
今年度の大会テーマは、
「『働く、生きる』にたずさわるプロフェッショナルとは
~集う・語らう・考えつづける~」
です。
昨年の第30回記念大会では、「社会インフラとしてのキャリア×カウンセリング」をテーマに掲げ、私たちがこれからの社会において果たすべき役割について議論を重ねるとともに、「池袋宣言」を発表いたしました。
池袋宣言では、キャリアとカウンセリングの相乗効果を生かしながら、人々の働くことや生きることを支える存在として、希望ある未来社会の探究者であり実践者であり続けることを私たちの使命として掲げています。また、多様な人々の声に耳を傾け、社会正義の視点を持ちながら、他分野や地域との連携を通して支援の可能性を広げていくことの重要性についても示されました。
では、その理念を私たちは日々の実践の中でどのように体現していくのでしょうか。
企業、教育、医療、福祉、地域、行政など、私たちが活動する現場は多様です。それぞれの立場や専門性は異なりますが、「働くこと」と「生きること」を支えるという営みの根底には共通する問いがあります。
「『働く、生きる』にたずさわるプロフェッショナルとは何か。」
この問いに、誰かが簡単に答えを与えてくれることはありません。私たちはそれぞれの現場で人と向き合い、迷い、考え続けながら実践を重ねています。だからこそ、その経験や思いを持ち寄り、集い、語らい、ともに考える場には大きな意味があるのではないでしょうか。
近年、オンラインによる学びや交流の機会は大きく広がりました。一方で、専門領域や立場を越えて出会い、対話を重ねる中から新たな気づきや協働が生まれる機会は、以前より少なくなっているのかもしれません。
そこで本大会では、「集う・語らう・考えつづける」を大切なキーワードに据えました。講演や発表を聴くだけではなく、参加者同士が対話を通して学び合い、それぞれの実践や価値観に触れながら、自らのあり方を問い直す機会を数多く設けています。
私たちは本大会を、知識や技法を学ぶだけの場ではなく、人と人が出会い、語り合い、支え合う場にしたいと考えています。現場で支援に携わる私たち自身もまた、不完全な存在として迷いや葛藤を抱えながら歩んでいます。だからこそ、同じ志を持つ仲間と出会い、対話を重ねることには大きな意味があります。
語り合う中で、自らの実践を見つめ直し、新たな問いを持ち帰る。そしてまたそれぞれの現場で実践を重ねていく。そのような循環を生み出す場として、この大会を皆さまとともにつくっていきたいと思います。
本大会では、基調講演、シンポジウム、研究発表・実践発表、委員会企画、対話の部屋など、多彩なプログラムを予定しております。キャリア支援、産業保健、医療、福祉、教育、組織開発、障害者雇用など、多様な領域で活動する方々が集い、それぞれの知見や経験を持ち寄ることで、新たな視点や協働の可能性がひらかれていくことを期待しています。
本学会は、キャリア支援やカウンセリングに携わる実践者、研究者、教育者はもちろんのこと、企業、教育機関、医療・福祉機関、行政、地域社会など、多様な立場で「働く、生きる」にたずさわっている皆さまに開かれた場です。
この大会が、参加される皆さま一人ひとりの問いに火を灯し、それぞれの現場へと続く新たな一歩につながる場となることを願っています。
多くの皆さまとこの場で出会い、集い、語らい、ともに考える時間を心より楽しみにしております。
廣田純子
加賀谷晴美